よ    な   き      かん   の   むし
「 夜 泣 き ・ 疳 の 虫 」
今月は子供の「夜泣き・疳の虫」についてがテーマです。
昔から耳にする事柄ですが、今一度、若いお父さんお母さんと一緒に
おじいちゃんおばあちゃんも、ぜひご覧下さい。
夜泣きとは?
夜泣きは正式には「夜驚症」・「夜啼症」と言い、生後5〜6ヵ月頃から1歳半ぐらいの頃に
多く見られ、原因もなく夜中に起きて泣き出し、おむつを替えたりミルクをあげても泣き止み
ません。

赤ちゃんが睡眠のリズムを作る成長の過程と捉える考え方もあるようですが、東洋医学では
疳の虫と同じく「子供のヒステリー状態」と考えます。
疳の虫が出ている子は、神経が高ぶっているために眠りが浅くなりがちで夜泣きをすること
も多いです。

現代の日本の狭い住宅事情では、近所迷惑の心配や同居家族への気がねもあり、睡眠不足
だけでないストレスがたまりがちです。

こんな時には親も子も、神経を鎮めることが基本です。
自律神経を調節したり神経などの緊張をほぐし、興奮状態を落ち着かせるという作用のある漢
方薬は、夜泣き・疳の虫にはとても向いている療法と言えるでしょう。
疳の虫ってどんな虫?
疳の虫という名前の虫が体の中にいるわけではありません。
他にも「腹の虫が治まらない」・「虫がいい」・「虫の居所が悪い」・「虫の知らせ」・「泣き虫」・「弱虫」
など、など「虫」のつく言葉はたくさんありますが、もちろんそのような虫が実際にはいる訳はなく、
たとえ話の中のものです。

昔の人は、自分たちの排泄物を堆肥化し使用していたので、寄生虫を見かけたり体の中に持って
いて、虫は「湧く」ものだという考え方の中から出た言葉かも知れません。

一般的に「疳の虫が出る」というのは、キーキーと泣いたり叫んだりする子供のヒステリー状態を
言います。特に小さい子供の場合、思っていることを言葉で大人に伝えられないなど心身の
アンバランス
からくるストレスが原因で、疳の虫が出る場合があるとも言われています。
疳の虫の東洋医学における考え方
東洋医学においては「脾胃(消化器系)の虚弱」とも捉えられ、子供の病気を考える上で
重要な要素です。

食欲不振や嘔吐だけでなく、人にかみ付く・爪をかむ・せき・落ち着きがない・神経過敏な
ども疳の虫の症状とし東洋医学では、まずお腹の調子を整えることが大切だと考えます。

子供というのはお腹の調子が悪いと元気がなかったりグズグス言ったり、睡眠が上手に
出来なく、そのためにまたグズグズ言ったり・・・と、悪影響が大きくなります。
こんな時にはお腹や背中をなでてあげたり、冷たい物や刺激物は控え、気持ちを鎮めて
あげるようにすると良いでしょう。

そのような作用の漢方薬を試されることもお勧めします。
夜泣き・疳の虫に良い代表的漢方薬 

かん  ばく  たい そう とう
甘 麦 大 棗 湯
よくかんさん か ちんぴ はんげ
抑肝散加陳皮半夏
ひ   や   き   おう  がん
樋 屋 奇 応 丸
    でも、ちょっと気を付けて・・・!!

子供が夜中に泣き出したりグズったりするのを、すぐに夜泣きや
疳の虫と決め付けることには注意が必要です。

一般的に子供は体力的に未発達で病気にかかりやすいものです。

泣き方や体の状態などを良く見て、特に変わったことがなければ
いいのですが、「いつもと違う」と感じたら、病院で受診することも
選択肢の1つに考えましょう。
核家族化の影響
近年の大きな社会問題の一つに幼児虐待があります。
何の罪もないかわいい子供に危害を加えるなどと言うことは考えられないことですが、
その数は年々増加の一途をたどっており、わかっているだけでもこの10年で10倍以上に
なっているとの情報もあります。

「子供の夜泣き・疳の虫」と「核家族化」と「幼児虐待」は、何かしら関連のある事柄では
ないでしょうか?

子供の数の減少・核家族化・ストレス社会・地域社会からの孤立・・・などさまざまな影響で、
子供が疳の虫を出してもどうしていいか判らず、相談できる家族や友人もなく、親までが
ヒステリーを起こし虐待にいたってしうケースもあると思います。

「赤ちゃんは泣くのが仕事」・「子供は言う事をきかないもの」とわかってはいても精神的に参ってしまい自分自身のコントロールが効かなくなり「しつけ」を越えた「暴力」になるのでは
ないでしょうか。

こんな時には、親子共ヒステリーを治すために一緒に同じ漢方薬を服用されるといいと思います。

子供の疳の虫が治まれば親の気持ちも楽になりますし、親の気持ちがリラックスできれば
余裕を持って子供と接することも出来るようになるでしょう。
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