う  つ  病
        近年、社会状況が変化し人々の生活が忙しくなると共に「うつ病」にかかる人が多くなって
        います。
        WHOの推計によると日本のうつ病患者数は総人口の3〜5%といわれていますが、医療機関
        にかかっていない人も含めると、その割合はもっと多くなるでしょう。

        うつ病は特別な人がかかる病気ではなくて「心の風邪」といわれるように、一般的な心の病気
        で誰でもかかる可能性があります
 うつ病とは

        誰でも気持が落ち込んだりする“憂うつな気分”になることがありますが時間と共に回復します。
        しかし「うつ病」は憂うつな気分が持続し、生活の中で充実感が得られなくなったり、日常生活
        に支障が出るようになります。

        又、うつ病は自分がかかっている事に気づきにくい病気でもありますので、長引いたり悪化す
        ることにもなります。
 うつ病の原因

       心理的・社会的ストレス

           近親者の死・離婚・リストラなどによる喪失感や引越し・転職・進学など環境の変化過労
           人間関係のトラブルの他、結婚・妊娠・出産・昇進など一見喜ばしい出来事も人によっては
           ストレスになることもあります。

           人間はストレスを感じると危険を察知し、防衛反応が働きエネルギー消費を抑え、その後の
           生活に備えようとします。
           つまり、うつ病がおこるのはストレスに対する一種の防御本能であるといわれています。
           ストレスそのものが問題でなく、どのように受け止めるかが心の疲労蓄積を左右します。

       うつと脳の関係

           脳の中には多くの神経細胞があり、情報を伝え合い脳は機能しています。
           気持ちをコントロールする神経伝達物質が「セロトニン」「ノルアドレナリン」です。

           「セロトニン」精神を安定させる働きがあり、不足すると感情にブレーキがかかりにくくなり
           ます。
           「ノルアドレナリン」神経を興奮させる伝達物質で、覚醒・集中・記憶などを伝える働きがあ
           ります。

           この「セロトニン」と「ノルアドレナリン」の量が何らかの理由心理的・社会的ストレスや、
           更年期障害などのホルモンバランスの異常体調異常による機能低下やアンバランスなどの
           自律神経失調)により減少すると脳の働きが普段より低下して脳が疲労してしまいます。
           そして、気持ちの活性化が伝えられずに憂うつ感などを引き起こしてしまい「うつ病」になると
           いわれています。

       病気が原因

           脳腫瘍・脳血管障害・てんかん・パーキンソン病など脳の病気や、糖尿病・ガン・慢性関節
           リウマチなど体の病気が原因で、気分が滅入ってしまいうつ病になることがあります。
           又、更年期障害など女性ホルモンの変化でもおこることがあります。


       性格との関係
           うつ病は性格とも関係があり、「几帳面・神経質・こだわりが強い・まじめ・1人で頑張る・人の
           目を気にする・いつも他人に気を配る人」など、このような性格の人はかかりやすいともいわれ
           ています。
 うつ病の症状

        人の心は脳のメカニズムにより神経系統で身体各部分と密接につながっている為、ストレスが
        たまると脳内にある視床下部が刺激され、神経を通して身体に影響を及ぼすため体にいろんな
        症状が現れます。

        うつ病が他の病気と違う所は心と体の両方に症状が現れることです。 
            (※自律神経失調症の項を参考)

心の症状  ●憂うつ感(もの悲しさ・悲壮感に包まれ気分が落ち込むなど
 ●興味や関心の低下(何をしても楽しくない・ヤル気がしない・仕事意欲の低下など
 ●思考力の低下・判断力の低下(本を読んでもテレビを見ても頭に入らない・
     集中力がないなど
 ●自分を責める・自分に自信がなくなる
 ●不安感(不安で落ち着かない・イライラする・何度も確認しないと気が済まないなど

 など現れます。特に朝強く現れ夕方〜夜になると軽くなるのもうつ病の特徴です。
体の症状  ●睡眠障害(眠れない・早朝に目が覚める・夜中に何度も目が覚めるなど
 ●食欲減退   ●体重減少
 ●体がだるく疲れやすい
 ●頭痛・肩こり・胃腸・下痢・便秘・発汗・息苦しさ・生理不順など

 これらの症状が2週間以上続き、原因が分からずなかなか治らない・・・・・・
 こんな時はうつ病の可能性があります。
 うつ病の種類
軽症うつ(軽うつ)  軽度のもので主な原因が日常ストレスで、朝起きたとき原因不明の
 憂うつな気分におそわれ、夕方になると解消される気分の障害が
 比較的軽いものです。
 軽いまま経過していくものもあれば、放置するうちに徐々にひどくなり
 うつ病になってしまう
ものもあります。
仮 面 う つ  うつ病になると“心の症状”と共に“体の症状”が現れますが、体の
 症状ばかり強く出て、心の症状を本人も自覚していないうつ病を身体
 症状の陰に隠れてうつ病が存在している、「仮面をかぶったうつ病」
 という意味でいわれています。
産 後 う つ  出産後、約1ヶ月〜1年ほどの間や人によっては長期間にわたり、
 不安感・自信喪失・悲しみなどがわけもなくおこることをいいます。
 原因ははっきりしていませんが、ホルモンバランスの変化など関係し
 ているのではないかといわれています。

 又、最近の核家族化や近所同士の付き合いがうすくなってきたこと
 から、母親一人で子供を育てることが多くなっています。
 そういったことも原因ではないかと思われます。
躁 う つ 病  躁状態(気分は爽快で陽気・活動的になり、睡眠が減っても疲れず
 表情もイキイキとして食欲もある。落ち着きがなく、何かせずにいられ
 ず、激しくなれば叫び・暴れるなどで身体面には現われません)
 うつ状態をくり返す病気です。
 原因ははっきりしていませんが脳内の神経伝達物質の働きの障害と
 いわれています。
               うつ病について東洋医学の考え方

              東洋医学では、鬱病のことを気鬱と呼び、気が鬱滞することを言います。
              気とは、呼吸から食物の消化吸収・血液循環・内臓の機能・心の状態など体の
              すべての生命活動をめぐらす働き
をしております。

              気が鬱滞すると、これらの働きが低下します。特に肝気鬱結と言い、肝の気の
              働きが滞った場合、鬱病になると考えられております。
              肝とは現代医学で言われている肝臓ではありません。東洋医学ではもっと広い
              意味で使われております。

              肝の機能は血液を浄化、貯蔵し、筋肉や関節の活動の源となり、精神活動を
              支配
しています。
              肝の機能が鬱結すると、これらの働きが低下して疲れやすく、湿疹やジンマシン
              ができやすくなり、筋肉疲労やイライラしたり気力低下を招き鬱症状にもなります。

              また、肝・心・脾・肺・腎五臓とのつながりもあり、肝の気が働かない理由に脾
              や肺・腎の機能低下や亢進も考えられます。
              その時はそれぞれの気が働くようにしなければいけません。

              漢方薬は、肝の陽気や血液循環を良くするためにそれぞれの働きを助ける処方
              があります。
 病名のはっきりしない方や、症状だけでのご相談を希望される方は
 問診表をプリントアウトして頂き、記入の上お送り下さい。
 又、メール・お電話・FAXでも受け付けておりますのでご利用ください。
| 問診表 | メール | 電話番号 (0773)42−0429 | FAX (0773)42−9573 |
 うつ病の予防と改善

       休養
           心や体に疲れがたまらないよう十分に休養しましょう。
           頑張りすぎず肩の力を抜いてマイペースに生活し、何事も無理をせず気持ちに余裕を
           もたせましょう。

           開き直りや旅行など生活環境を変えてみることも大切です。

       一人で悩まず相談しましょう
           自分一人で何もかもやろうとするとストレスがたまります。
           人に頼り悩みも自分一人でかかえこまずに信頼できる人に相談すると気持ちも軽くなり
           ます。

       食養生と運動
           魚・野菜・海藻・味噌汁など消化やバランスの良い和食にして、内臓に負担をかけずサラ
           サラ血にしましょう。
           高カロリーの食事にしないことが疲労回復や神経系を正常に保つことになります。

           適度な運動や趣味・旅行などにより心の切り替えをしましょう。

          身近な人がうつ病になったら・・・

             うつ病の人は一人で頑張ってしまうことが多い為、周りの人にはわかりにくいですが
             「口数が減る」「付き合いが悪くなる」「怒りっぽくなる」など変化があります。

             うつ病と気づいたら、やはり話を聞いてあげることが大切だと思います。
             その時は責めたり、否定をしたり、励ますことはせず、ゆっくりと話を聞き温かく見守り
             ましょう。

             又、ゆっくり休める環境をつくり、援助できるところはして日常生活上の負担を減らして
             あげましょう。
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